2019年6月27日木曜日

猛暑のボルドーでディスカッション



本日はディスカッションのために何年かぶりのボルドーへ
パリやトゥールでお世話になったマエル・ルモワン教授とのデジュネがあった
コルシカ料理を食しながら、哲学、文学、科学、言語、人生など、充実の2時間となった
今思い出すところをいくつか


哲学に固有の方法はあるのか
実は、この問いはわたしがフランスに渡る時のものでもあった
もしあるのであれば、それを学びたいと思っていたのである
しかし、2年間の講義の中ではそれを見つけることができなかった
その方法は自分が探索するしかないことを悟ったのである
わたしの場合、過去の哲学者の思索を漁ることであり、瞑想という思考方法であった
ルモワン氏も哲学固有の方法はないという点で、わたしの考えとほぼ一致した
その上で、条件として厳密さを加えた
これはわたしが言うところの論理のつながりの乱れの無さとも通じるものだろう


ハイデッガーだったか、デカルトだったろうか
哲学者は哲学の森を当てもなく歩き回っているという言い方がある
一生その中で満足している者がいる
その一方、そこから出て一つの目的に向けて歩みを進める者が出る
そして、その目的を達したと思ったら、再び鬱蒼たる森に戻ってもよいのだろう
現代の科学の哲学者は、自らのやり方で科学の問題解決に寄与したいと願っている
森から出ているのだろう
しかし、森の中と森の外の二つの環境が哲学者には必要ではないだろうか
自らを振り返ると、その一方だけでは満たされないものを感じてきた
ルモワン氏も同様の認識をしていることが分かった
森の中を捨て去るということは、ひょっとすると哲学者を辞めることを意味しているのかもしれない


ルモワン氏はトゥールにいたこともあるので、穴場を紹介してもらった
その場所はロワールにも近く、瞑想にうってつけの散歩道になるという
話を聞いていると、晩年のルソーが夢想者として散策した空間が浮かんでくるように感じた
戻ってから早速試してみたい
今回の滞在では、街に出るより身近で過ごすことがテーマになっている
このテーマにも合致するので、植物園のように面白いところであればよいのだが、、


タクシーの運転手によると、嘘か真か、昨日の昼は40℃になったという
それがまんざら嘘でもなさそうなのは、現在39℃になっているからだ
こう暑いと歩く気がしなくなる
そう言えば昨日の夜、SNCFから明日は水分の補給を忘れないようにというメールが届いていた

ということで、冷房の効いたカフェに落ち着き、今日のまとめをアップすることになった
ヴァカンス気分から抜け出るのは至難の業なのだろうか







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