2019年4月20日土曜日

公開講座『ルカーチの存在論』で意見交換する



本日は午後から公開講座『ルカーチの存在論』に招かれ、免疫と認識について話をした
ISHEの催し物に参加されている方からのお誘いであった
今年で29周年という歴史ある会で、会員は約50名
月に1度研究会を開いていて、毎回10~20名の参加者とのことであった
今回は1時間ほど話をした後、実に多様な質問が2時間近く続いた

例えば、生物の部分あるいは進化の早い段階の生物における知性とか意志をどう見るのか
これまでにもよく聞かれた問題だが、定義をどうするかで大きく変わるのではないだろうか
この問題、自分の中でもう少し考える必要がありそうだ

免疫を普遍的な認識として捉えた場合に現れる現代的な意味についての問いもあった
そうすることで、何がどう変わるのかということだろう
これは前段をもう少し思索しなければ明確には答えられない
これからの課題としておきたい
いずれにせよ、次々に考えるべき問題点が出てくることに驚く
今年はその思索に充てることになるだろう


懇親会ではこれから発表される方々の話を伺う
また、中上健次を研究されている若手と人生の歩み方という視点から話す機会があった
わたしのことを、旅人型の人間ですね、と診断

その上で、科学を終えた後に少し違う視点から科学について考え直すこと
そして、これまでの思索の蓄積を一般に向けて目に見える形に纏めることの重要性を指摘

その点については意見の一致を見た
何かいまの歩みに励ましを貰ったような気分であった
科学の外にいる人の方が、科学の状況を冷静に見ているといった印象である

纏めの作業はすでに船出しているものの、どの港に辿り着くのかは神のみぞ知るである
何とか難破しないように、細心にして大胆な旅にしたいものである






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