2020年2月8日土曜日

実在論の擁護(1)



乗り掛かった舟なので、もう少し続きを読んでみたい


前回、反実在論の勝利と言ったが、現代哲学者の間で反実在論に同意する人は少ない
今日の認識論の無視できない部分を特徴付けているのは、実在論的概念の回帰である
実在論者は、認識論と存在論との間に密接な関係があると考えている

確かに、我々のすべての概念は現実と一対一の対応をしていない
しかし現実のすべての面が、どの概念や理論を我々が選ぶのかに係っているわけではない
適切な選択が行われると、我々に依存しない現実を知ることが可能になる

我々の最上の知が現実を現実として捉えることを可能にしている共通の考えを再確認するための戦略は様々だ
ここでは現代の主要な哲学者アルヴィン・プランティンガの戦略を検討したい
彼はこう言っている
わたしの信念の一つが保証されるためには、わたしの信念の一つが形成され、維持される仕掛けである認識装置に如何なる機能不全もないことが求められる
プランティンガは、認識論的手続きの結果、我々の信念に根拠があり、それが正当化されていることを要求しない
認識論的手続きとは、デカルトが『省察』で最終的に彼の知を確信することになったようなやり方である
コギトや誠実な神の存在を介して

プランティンガにとって、機能不全の不在が知を保証している
たとえ、この考えが「信頼性主義」と呼ばれるものに限定されないとしても、その一部を含んでいる


(つづく)







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