2017年6月30日金曜日

奈良散策 (3) 志賀直哉旧居




2日前の散策の続きである
入江泰吉旧居の後、志賀直哉の旧居を訪問した
もう志賀直哉という名前自体が記憶の彼方に行ってしまっている
それで、やはり懐かしさが手伝ったのだろう
見ておきたい気持ちにさせた

彼の作品を読んだというはっきりとした記憶はない
今でも読まれているのだろうか?
作家の運命など、本当に分からないものだから

門をくぐった時から、日常とは違う空間に入るように感じた
玄関で靴を脱いだ時、記憶の中にあるどこかの家に上がるという感じであった
家の中を歩いている間、時が消える
より正確には、時を超えたのかもしれない
入江泰吉旧居でもそうだったが、その雰囲気を独り占めにして味わう

こちらの方がずっと広いが、緑がすぐ近くにあるという点では共通しているのではないだろうか
フランスではもう少し距離があるように感じたのだが、どうだろうか?
世界が狭まり、窮屈な感じがした
あるいは、緑も含めて実は家の中なのかもしれない
それが日本の美意識なのか?

以下にいくつか紹介したい







これは書斎のようであった
両方の窓は植物が描く芸術作品といった風情だ
そこにいるだけでよく、何もしたくなくなりそうである




これは茶室だったとのこと
その経緯は以下の文章にある




 





 こういう空間にいると、確かにタイムスリップするようだ





上の二つは配膳、台所だが、当時は数名の女中さんが働いていたようだ





当時、サンルームを持つ家などどれくらいあったのだろうか?
兎に角、贅沢な作りという印象である
サンルームの向かいには、それなりの広さの裏庭があった




これはサンルーム横の食堂で、こちらも贅沢にスペースを取ってある




食堂奥には、これも立派なソファが備え付けてある
座り心地も悪くなかった




裏庭を望み、旧居を後にした







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