2017年6月13日火曜日

学友との語らい、再び

   池田、深津の両氏


昨夜は学生時代の友人との会食となった
5年程前から帰国の度にセットアップしていただくようになっている
どうしてそうなったのか、はっきりとは思い出さない
が、おそらく深津氏が私の教育講演を聴きに来てくれたことが切っ掛けではないかと思う
いずれにせよ、それ以来、興味深いお話を伺う機会となっている

昨日の話題で目立ったのは、体のことであった
わたし自身は殆ど取り上げることがないテーマになる
今回のカフェフィロPAWLの記事でも触れたように、哲学者の体は消えるからである
プラトンの言うところがよく分かるようになった者にとっては、精神だけが注目に値するからだろう 

その他にもいろいろな重要な問題が出ていた
まず、現在の惨憺たる政治状況だろう
私の「意識の三層構造」説がお二人には浸透しているようで、議論の中によく出ていた
例えば、第三層が全く欠けた人たちが政治をやっている
さらに言えば、一・二層だって怪しい
しかし、それは選ぶ側も同じ状態なのでその欠落が見えずに選んでいる反映ではないのか
といった具合である

また、日本における思想や哲学の力、思考する力が弱くなっているのではないか
ヨーロッパに見られる第三層を重視しようとする歴史の重みのようなものがないのではないか
というような観察も出されていた
それに関連して、日本あるいは日本人の自らを対象として考え、分析する力の弱さを指摘した
このオートクリティークの力を育てるためには、自らの第三層を開拓するしかない
しかし、その認識がなさそうに見える
それが対象をしっかりと捉えてその本質に迫るということの欠落の原因にもなっている
この前段がなければ、クリティークにまで至らないだろう
このような現象を捉え、議論をする時にも三層構造理論は有効ではないかと言っていただいた
科学的な実証は難しいのだろうが、主観的にはよく分かる、という感じだろうか


お二方ともまだ仕事をされているとのこと
プータロー状態10年になろうかという者から見ると、ただただ頭が下がる思いである
「我ら一・二層族」と冗談を飛ばしておられたが、お元気で更なる活躍を願いたいものである
次回の帰国時にもこのような機会を作っていただけるとのことであった
その時はどのような話が展開するのだろうか?
今から楽しみである





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