2022年9月4日日曜日

コリングウッドからパワーポイントの機能を再考する



















もう10年も前になることに、いつものように驚いている

「医学のあゆみ」のエッセイで、自然界で起こっていることをパワーポイント(PPT)で示すことの問題について考えたことがある

フランスの大学で哲学教育を受け、文化に根差すということを考える

医学のあゆみ(2012.5.12)241 (6): 486-490, 2012


それを思い出したのは、コリングウッド1889-1943)がルネサンス期の自然観について書いているのを読んだ時である

この時期の自然観は、自然の背後には創造主による不変の法則があり、それが自然を動かしているというもの

自然の動きは科学では捉えられないが、不変の法則を捉えることが科学の対象となった

それが現代に入ると逆転したというような議論であった


ここでは、自然現象と法則を別の領域に属するものとして見ているところに注目した

上記エッセイでは、PPTで示した模式図では自然界で起こっていることを理解したことにはならないことを指摘した

PPTでは概念図のようなものを示すことが多いので、生身の自然がどのように振る舞っているのかは見えてこない

しかし、自然現象と法則を別物として考えるならば、この状況は確かに自然現象の実際を示していないかもしれない

だが、そこに見られる規則性を示すには十分に役割を果たしていると言えないだろうか

この立場から見れば、現代の自然学は現象そのものよりは、そこにある規則性を明らかにしようとしていることになる

これは、コリングウッドによる「現代の自然観」とは異なっている

ただ、その状況は科学の領域によっても変わってくるのかもしれないが、、






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