2022年9月8日木曜日

コリングウッドによる自然(6): イオニア学派の限界
































イオニア学派は、世界を均質の始原的物質における局部的分化であり、そこで構成されるものは世界を取り巻いていると考えた

タレス(c.624 BC-c.546)は、始原物質と神を区別したが、彼の後継者は両者を同一視した

もし始原物質が斉一なものだとすれば、なぜ他のところではなく、ここに世界が現れたのかの説明が必要になる

それは神によって選択されたのだとしても、その理由が求められる

そこに適切な理由がないとすれば、世界の生成は説明できないというのではなく、イオニアの自然学が間違っていたと言わざるを得ない

つまり、ヨーロッパの自然科学の最初の試みは偉大なものではあったが、失敗に終わったのである

科学の歴史とは、事実の進歩的積み重ねというより、問題の進歩的な明確化である

従って、科学者は自然に関する事実の知識ではなく、自然について解答可能な問題を立てる能力が求められる

イオニアの自然学者は問題の立て方を間違い、解答不能な問いを立ててしまったのである











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