2021年2月23日火曜日

穐吉敏子さんの言葉、再び


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は午後、少しだけ現実に戻った

夜、Youtubeに行くと、穐吉敏子(1929.12.12 - )さんの人間講座(86歳の時?)が出てきた

第3回のバド・パウエル(1924-1966)と第4回のデューク・エリントン(1899-1974)を観た

いずれも深い愛情と共感に溢れており、言葉に重みがあった

体験から深い思考が生まれ、それを言葉に写そうとしている姿がそこにあった 

ご自身もどこかで「哲学的」という言葉を使っていたが、まさにジャズを通して哲学している様子であった

アメリカという異国に身を置いているが故に生まれる実存に関わる問題が顔を出すのだろう


今回も90歳の時に言っていた「勝負は死んだあと」という言葉を耳にした

穐吉敏子さんとストア哲学(2020.3.21)

これはデューク・エリントンが亡くなった後に感じたことだという

生きている間に受ける名声はキャンディーの箱に入っているおまけのようなものに過ぎない

キャンディーは死んだ後に手に入るもの

そのように考えて仕事をするようになったと彼女は語っていた

それから、デュークがそうであったように、自らの歴史を背負い取り入れるような作品を作っていきたいとも

あくまでも個人から出発して普遍に至るような作品を目指しているようであった

それを実践してきたことを感じ取ることができる力強い言葉の数々であった

 

もう一つエピソードを思い出した

ある時、バド・パウエルが彼女に何か弾くように言ったという

そして彼女が自作の曲を弾くのを聴いて、彼はこういう言葉を残した

「君は最高の女性ジャズピアニストだ」

 この言葉は永い間彼女を支えてきたという

この経験が、若いプレーヤーの演奏を診る時、常に良いところを指摘するようにさせているようであった

また良いものを見せてもらった




 


 

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