2020年1月25日土曜日

哲学と哲学史(1)



またプイヴェ氏の『現代哲学』を読み進むことにしたい
事の成り行きとは言え、面白い展開である
今回のテーマは哲学と哲学史の関係

現代哲学とは瞬時のものなのだろうか
少なくともフランスでは、哲学研究は哲学史の重要な一部を構成している
過去の哲学者を読むのが教育の大部分を占め、現代の哲学者はなおざりにされる
哲学は過去とどのような関係を結んでいるのか
哲学教育において、哲学史がこのように主要な位置を占めるのは当然のことと言えるのか

哲学史の理解の仕方の多様性は、現代哲学の多様な局面を照らし出すことを可能にしている
哲学史と哲学の関係についての研究は、現代哲学とその問題点の研究と何らかけ離れていない
20世紀の哲学者が過去の哲学者との関係をどのように考えていたのかを検討すること
それが現代哲学に関するメタ哲学的省察を可能にするのである


哲学と哲学史に関して4つの主張がある

1)哲学と哲学史は全く独立している
2)哲学と哲学史は関連しているので、現在の研究と過去の哲学者に共通する問題を検討する
3)哲学と哲学史は相互に依存している
4)哲学と哲学史は一つのものである


リチャード・ローティによれば、哲学史の語り方には4つのジャンルがあるという

A)理性的な再構成
過去の哲学者の議論を現代の問題に当て嵌めるように再構成する

B)歴史的再構成
重要なことは研究される教義に対する忠実さで、歴史的コンテクストや元々の論述を研究する

C)精神史
歴史的人物を結び付けて劇的な物語を作り、どのように我々が現代の問題を考えるようになったのかを示す
パラダイムとなるのはヘーゲルの作品で、ハイデッガー、フーコー、アラスデア・マッキンタイアに見られる

D)学説史
タレスとかデカルトに始まり、伝統的な哲学的問題について考えた哲学者を経て同時代人で終わる
この場合、予め哲学の根本問題として決められた問題を扱う


(つづく)






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