2020年5月5日火曜日

哲学における論理学の役割(5)




一貫性(2)

例を一つ取ってみよう
デカルトのコギトは、形而上学の領域に属するものである
少なくとも、我々の知の基盤についての探究として、デカルトによって理解されたような形而上学であるが

しかし、それは言語と現実の関係に関する意味論の領域の命題を意味している
我々の心的状態を描くために用いる言葉の意味は、我々の精神の中にある
心的言葉を使用する時の規則は、私的なものである
それは精神と自分自身との関係以外の何物でもない

しかし、私的な規則という概念は矛盾を含むものである
もし一つだけの規則を適用するとすれば、それを正しく適応しているかどうかを知る基準が何もない
規則を適用することと、適用していると思うこととの違いを知ることができないのである

しかしこのような批判から、デカルトのコギトを擁護することもできるだろう
例えば、コギトが心的用語の意味に関する意味論的命題を意味しないことを示すこと
あるいは、コギトがそれを生み出しているとしても、私的規則という非論理的な概念を意味しないことを示すこと
さらに、この概念がそれほど非論理的ではないことを示すことによってである









0 件のコメント:

コメントを投稿