2021年3月29日月曜日

ビッグピクチャーを求めての知的遍歴















この週末、イギリスを代表するという自然についての作家の考えを読む機会があった

もう半世紀に亘って書いてきた御年80のリチャード・メイビ―氏で、初めての出会いになる

その中で印象に残ったことを少しだけ


彼は80歳になった今、深い悔いが残っているという

これまで自然の細かいことについては書いてきた

しかし、自然を取り巻く Big Idea については書くことはなかった

この英語は、日本語でいう「ビッグピクチャー」に近いのではないかと想像する

問題の全体像という意味合いで、哲学的省察が求められるものである

そのことを書かなかったのは、自然は小さな局面で動き、調節しているものだから

それと、ビッグピクチャーを求めるとイデオロギーや独善に陥ると考えたようだ 

しかし人生の終盤に来て、自然における他者との関係の中にビッグピクチャーに繋がる萌芽を見るようになったようだ


それから、intellectual autobiography(知的自伝)という言葉を見た時に何かが起こった

この言葉から intellectual journey(知的遍歴)という言葉が浮かび、それが自らの歩みと重なったのである

今やっているプロジェと称するものは、個人的な知的遍歴を纏める作業なのではないか

新しいプロジェはその総論的なもので、長期のプロジェとなっているものは各論的なもの

そう捉え直すと、現在の歩みが大きなフレームワークの中にぴったり収まるように感じる

そこで求めているものはいずれもビッグピクチャーなのである

勿論、現在のプロジェが終わっても、旅の一里塚にしか過ぎないのではあるが、、


Richard Mabey Interview (The Guardian, 27 March 2021)






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