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2016年11月19日土曜日

サイファイ・カフェ SHEの2日目、終わる



今回の日本滞在の最後の仕事となるサイファイ・カフェSHEの2日目が無事に終わった
新しい方が2名参加され、新しい視点が持ち込まれたように感じた
大きな枠組みが決まった中での議論も良いが、これまでと違った風が吹くのも新鮮である
これからもこのような新陳代謝が進むことを願っている

今回の切り口は個人的な発見からスタートしたため、思想史的な側面が強調されていた
そのため、植物の生理的機能から見た本質という要素は少ない発表になったと思う
その点を求めていた方には物足りないものになったかもしれない
ただ、ディスカッションがその点を補って余りあるものになったのではないだろうか

昨日久し振りの参加が叶わなかった方が今日の懇親会に参加されていた
このようなことが起こることも面白い流れであった
どこか自在さが出てきたように感じる

次回の予定はまだ決まっていないが、来年も春・夏と秋の二回は開催したいと考えている
ひょっとすると、来年新しい活動が増えることにならないとも限らない
心身の充実が求められる年になりそうな予感がしている

今回、PAWLとSHEに参加された皆様に改めて感謝したい





2016年11月17日木曜日

第10回サイファイ・カフェSHEの初日、終わる



今日、第10回目になるサイファイ・カフェSHEを開いた
欠席が3名で、直前申し込みが1名という動きがあった
新しく参加された方は2名で、25%という割合になった
適度に新陳代謝が起こっているということだろうか

今日のテーマは「植物という存在を考える」といういつもとは少し毛色の違う内容となった
わたしが10年以上前に感じたことを考えてみたいという魂胆であった
その時、植物を初めて発見したのであった
なぜ長い間その存在に気付かなかったのだろうか?
それはわたしだけの問題だったのか、それとも人間に巣食うものの見方の歪みだったのか
そのことを歴史的に振り返ってみるというのが最初のプロジェであった

今日は久し振りに九州から参加された方もおられ、いろいろな方面に広がる白熱した議論が進行
かなり面白い話が出ていたのではないだろうか
明日はどのような展開になるのか
構成が変わると議論も想像できない方向に進んでいく
この会の醍醐味である

明日も興味を持って臨みたい




2016年11月12日土曜日

第4回カフェフィロPAWL、新会場でアリストテレスを語り合う



今回、ディスカッションの時間が長く取れる会場で第4回PAWLを開催した。当日2名の方の都合が悪くなり、欠席となったが、SHEの第1回と第2回に参加された方の4年振りのカムバックがあったり、山形から参加された院生もおられ、興味深い構成となった。これまでより30分ほど余裕ができたのでゆったりできた印象がある。終了後、会場について皆様の感想を伺ったが、いま一つ歯切れが悪かった。個人的な感触では、僅かに今回の方が良いという方が多いような印象を持ったが、誤差範囲だろう。来週の参加者のご意見も参考にしながら、今後の予定を考えて行きたい。

今回のテーマは、アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で問題にした人間が生きる上での最高善とは何かであった。換言すれば、人はどう生きるべきかということで、まさにPAWLが考えて行こうとしているテーマになる。今回、アリストテレスの声を聴きながら、予想もしていなかった幾つかの発見をした。

冒頭に、何かを行う時に向かうところのもの、すなわち目的が善であり、いろいろな活動において見られる目的の中でもすべてを統合するものが最高善だとある。これはどういう意味なのだろうか。アリストテレスは究極であるための条件を次のように考えていた。一つはそのものだけのために追及する価値のあるもので、別の目的のために追求するのではないものである。もう一つは、それを得れば他には何もいらないという意味で、自己充足的であること。但し、自分自身だけではなく、広く言えば社会や国にまでそれが及ばなければならないと考えていた。人間は社会的動物と言った人らしい。

この条件を見て思い出したのが、以前に取り上げたことがある藤澤令夫氏のまとめによるエネルゲイアとキネ―シスとの対比であった。エネルゲイアは目的が行為の中にあり、それを行った時には「こと」は完了していて完全であるのに対し、キネ―シスは他のものが目的なので常に未完に終わるというものである。

エネルゲイアをわれわれの生に取り込む (2010.1.2)

当時は、仕事を辞めてフランスにいたため、エネルゲイアの状態が深い充足感を齎してくれることを身を持って体験していたのだが、仕事をしている時にはその意味がよく分からなかったのではないかと思いながら読んだところになる。実はそれが究極の善の一つの基準になっていたのである。

アリストテレスはさらに人間の機能とは何か?と探索を進める。ここでいう機能とは、人間に本来的に具わる他の生物とは異なるものであるが、それは理性を伴う魂の活動であると結論している。そして、その活動を善く行うことが卓越性であると言っている。その機能を発揮させること、すなわち哲学すること、しかもそれを生涯を通じて行うことが人間の善ということになる。観想(観照)活動はそれだけのためのものであり、観ること(テオリア)だけが求められるという意味で、究極性と自己充足性という条件も満たしている。

最も善きもの、最も快適なものは、その存在にとって本性的で固有なものである。とすれば、精神生活を全うすることが最高善であり、それは同時に幸福を齎すことになる。幸福を表す言葉「エウダイモニア」には、神に祝福された状態という意味がある。ダイモーンが神と人間との仲介者を意味するので、それが良い(エウ)状態が幸福になるということだろう。つまり、知的活動だけを生涯に及び続けるということは、神に祝福された状態にあり、人間を超えた「神的生活」とも言えるものになるのだろう。ただ、人間はそんなことはできないのが普通である。そこで問題になるのが、古くから言われている精神生活と動的生活のバランスになる。その問題を解決するのはそれぞれの人に任されているのだろう。これまでのわたしの歩みを振り返れば、動的生活と静的生活を人生の中で分けるという解決策を図らずも編み出していたことが見えてくる。

ところで、先日提案したフランス語を読みながら哲学を語る会に興味を持っている方がおられることが分かった。これで希望者が複数になってきたが、もう少し様子を見ることにしたい。






2016年11月9日水曜日

第二回サイファイ・カフェSHE札幌、無事に終わる



第二回サイファイ・カフェSHE札幌が無事に終わった。始まる直前に参加できなくなった方から連絡が入った一方で、飛び入りの参加者が2名おられたのは嬉しい驚きであった。さらに、恩師の参加までいただき、恐縮至極であった。このような予想もしない流れに遭遇して、こちらのペースも上がったようである。

今回のテーマは、「遺伝子ができること、できないこと」とした。遺伝子という大きなテーマになると、いろいろな切り口が考えられる。今回は、遺伝子という概念が出来上がるまでの歴史的な過程を追うことにした。その結果見えてくる問題点を拾い上げていくと、古典的な定義の遺伝子のできることが限られていることが明らかになる。ジャンクと言われた蛋白質をコードしないDNAにも想像を超える役割が割り振られていることが明らかになりつつある。さらに、DNAの配列に依存しない遺伝の解析が進んでいる。

一口に遺伝子と言っても、その中に込められた意味をすべて掬い上げることは不可能に近いことが見えてくる。今回見たように、膨大な歴史を背負っているからであり、その機能の全貌がまだ見えていないからである。実は、多くの言葉が同じような宿命の中に在る。哲学者とは、このような言葉の意味を考える人と言ってもよいのかもしれない。もしそうだとすると、哲学者に残されている仕事は膨大なものになる。一つの言葉の意味を明らかにすることだって、英雄的な労力を要するからである。

懇親会には都合で参加できない方が多く、4名のこじんまりした会となった。しかし、哲学に興味があり、「遺伝子X哲学」で検索して辿り着いたという理系の大学生も参加。大人数ではできないような話も出てきて、興味深いものがあった。まさに、どのような構成となるかで全く違う時空間が生まれる。このような会の妙である。





2016年10月13日木曜日

SHE と PAWL のお知らせ



お知らせ

今年後半の SHE/PAWL の予定が以下のように決まりました
興味をお持ちの方の参加をお待ちしております
申し込みは she.yakura@gmail.com までお願いいたします 

なお、折に触れてこれらの会に関連することを綴る場を設けました
お暇の折にでも訪問いただければ幸いです
 


第2回サイファイ・カフェSHE札幌
案内ポスター
2016年11月8日(火)
18:30~20:30
遺伝子ができること、できないこと
札幌カフェ 2階会場





第4回カフェフィロPAWL
案内ポスター
2016年11月11日(金)
18:30~20:30
アリストテレスが考えた善き人生
ルノアール ・ 飯田橋西口店 2号室


(会場と時間がこれまでと違っています)



第10回サイファイ・カフェSHE
案内ポスター
2016年11月17日(木)・18日(金)
18:30~20:30
植物という存在を考える
ルノアール ・ 飯田橋西口店 2号室



(会場と時間がこれまでと違っています)









2016年7月3日日曜日

饗宴 「SHE と PAWL」 の予定



次回のSHEとPAWLについて

詳細は未定だが、日程の大枠を決めたところである
今年二回目の会を11月の初旬から中旬にかけて開催することにした
SHEは第10回、PAWLは第4回、SHE札幌は第2回になる
興味深いテーマを準備したいと考えている

詳細が決まり次第、この場ならびに以下の専用サイトで発表する予定です

サイファイ研究所 ISHE
カフェフィロPAWL

ご理解、ご協力をよろしくお願いいたします