2022年11月18日金曜日
パスツール生誕200年記念「クリルスキー先生を囲む会」で考える
2022年11月17日木曜日
パスツール生誕200周年記念セミナーとチャリティ・パーティ
今年はパスツール生誕200年に当たる
1822年に生まれ、1895年に亡くなっているので、72年の人生であった
昨日の記念セミナーは「パスツールの食と健康への貢献」と題され、日本パスツール財団の主催でフランス大使館で開催された
大使館にはフランスに渡る前に何度か顔を出しているので、懐かしい思いであった
このセミナーでまず、パスツール研究所元所長のフィリップ・クリルスキー博士がパスツールの業績を振り返った
当初は東京を訪問されお話される予定だったが叶わなず、ビデオでの講演となった
その後、東北大学名誉教授の齋藤忠夫博士が「乳酸菌のはたらきとパスツール」について、また酒類総合研究所前理事長の後藤奈美博士が「パスツールのワインの研究と日本ワイン」について講演された
特に印象的だったのは、日本やアジアの乳酸菌研究が非常に活発で、種々の病的状態に効果を示す機能性ヨーグルトも開発されているようだ
例えば、ピロリ菌排除、睡眠の質向上、肥満防止、骨粗鬆症予防、アレルギー防止、免疫機能向上、認知機能維持などに効果があるヨーグルトがすでに開発されているとのこと
その市場も拡大しているようである
齋藤忠夫博士
セミナーの後は、場所を大使公邸に移し、チャリティ・パーティが開かれた
参加者はセミナーより大幅に増えていた
このような会には何度か参加させていただいているが、知っている人がいないのが常
どのような人が参加されているのか想像もできないのである
この日、セミナーで講師を務められた齋藤忠夫氏と言葉を交わすことができたのは幸いであった
2022年7月31日日曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(7)
2022年7月30日土曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(6)
2022年7月29日金曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(5)
Jean Baptiste Biot 1851
今日は、メチニコフ(1845-1916)の手になるパスツール(1822-1895)の人生を眺めてみたい
第7章「パスツールの伝記」である
パスツールの遠い祖先は農奴階級の百姓だったが、曾祖父の代になり96フランで自由の身となり、ジュラの山地に皮なめし工場を建てた
父はナポレオン軍に従軍、下士官で退役し、祖父も継いだ皮なめし業を継承した
ルイ・パスツールは1822年12月27日にドールという小さな町で生まれ、革と樫の樹皮の中で過ごした
ここで、天才についてのメチニコフの観察について紹介したい
彼が集めた資料によれば、天才は第一子には稀だという
例えば、モーツァルト(1756-1791)やワーグナー(1813-1883)は第七子、ショパン(1810-1849)は第四子、ボーマルシェ(1732-1799)は第七子、シェイクスピア(1564-1616)、ヴォルテール(1694-1778)、ヴィクトル・ユーゴー(1802-1885)は第三子、トルストイ(1828-1910)は第四子、ピョートル1世(1672-1725)は第三子、ナポレオン1世(1769-1821)は第四子であった
資料中、唯一の例外はゲーテ(1749-1832)で、17歳の母親の第一子だったという
パスツールも例外ではなく第三子で、幼少時からその才能を発揮することはなく、ただ勉強していたという
パスツールが学んだアルボアの学校長は、彼の性格の特徴として、規則正しく、強い熱意をもって正確に仕事をすることを挙げている
両親は彼が16歳の時に高等師範の予備校に送ったが、ホームシックになり一時期故郷に戻る
しかし、それからブザンソンの中学校に入学、バカロレアを得て、高等師範に2番で合格
20歳でパリに来てからはホームシックにかかることもなく、そこに終生留まった
24歳で物理学のアグレガシオンを獲得したが、高校の教授になるのではなく、高等師範の化学の助手の道を選んだ
そこで化学と物理学に関する学位論文を作成、25歳で2つとも通過させた
1848年2月、国王ルイ・フィリップ(1773- 1850)に対する革命が勃発、共和制が敷かれた
1848年革命という歴史の渦に巻き込まれたパスツールは国民軍に参加、共和制を守るという意志を表明した
この後、化学構造は同じなのに結晶構造が異なる酒石酸塩の研究に戻っていく
普通の酒石酸塩は右旋性であるが、パラ酒石酸塩にはこの性質がない
パスツールは、酒石酸塩の結晶は非対称だが、パラ酒石酸塩は対称性がある筈だと推論
しかし実験結果は、パラ酒石酸塩の結晶も非対称というものであった
そこで彼は、沈殿したパラ酒石酸の結晶を拾い出し、右方に非対称の結晶と左方に非対称の結晶に分けて偏光計にかけた
その結果、右に非対称のものは偏光を右旋させ、左に非対称のものは左旋させること、さらに両者が等量混合したものはその作用がないことを明らかにした
パラ酒石酸塩は右旋性のものと左旋性のものの等量混合物だったのである
当時の権威もお手上げだったこの問題を解決した彼は、まさにアルキメデス(c. 287 BC-212 BC)の「ユレーカ(ヘウレーカ)」状態だったようである
パスツール26歳の時のことである
この結果を知った、偏光に関する発見もあるジャン・バティスト・ビオ(1774-1862)は、彼を招いて実験させ、その結果を確認して感激したという
(つづく)
2022年7月27日水曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(4)
「腐敗と醗酵は微細有機体すなわち現在の微生物の活動によるものであり、その起原は自然発生ではなく、同じ微生物である」
2022年7月26日火曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(3)
「顕微鏡で見ると、その酵母は小球状あるいは非常に短い形のもので、ばらばらになったりかたまっていたりして、無定形の沈殿物に似た不規則な綿屑のようなものになっている」
「この論文を通じて私は新たに発見された酵母が有機体であり、一個の生物であって、糖におよぼす化学作用はその発育と有機的組織に相関しているという仮説を推定した。もしこの結論が事実を越えているとあえて言う人があるとすれば、私は、厳格に言えばまだ論議の余地のないほどには証明できていない、ある種の思想に、断固として身を投じたのであって、その考え方からするとこれが本当である、と答えるであろう」(以上の引用は宮村定男訳)
彼はさらに、無定形物質を除いた条件で実験 し、小球状のものが原因であることを示した
また、他の醗酵系(酒精、醋酸、酪酸)についても研究を広げ、「酵素の特異性」という概念を作った
2022年7月25日月曜日
メチニコフの『近代医学の建設者』を読む(2)
「どんなに細心に調べてみても、天然痘、ペスト、梅毒、猩紅熱、麻疹、腸チフス、黄熱、炭疽および狂犬病などの伝染性を説明し得るような微生物や他の生物は発見されることはない」(宮村定男訳)















