2017年1月9日月曜日

夜の活動としての 「サイファイ・フォーラム FPSS」



今朝も霞と雲であった
前の三つの建物をぼんやり見ている時、そこに綺麗な線が隠れているのを発見した
上の写真にその線を入れてみた
相変わらずのゆったりとした時間であった

今道友信氏の『自然哲学序説』の冒頭を読んでみた
そこに興味深い対比が出ていた
昼と夜の認識の違いである

昼は光を必要とする測定による定量的な認識が行われる
しかし、夜はそれができないので定性的な認識になる
そこでは自己への帰還、反省が行われ、愛が確かめられ、友情が育まれる
夜は創造の時で、反省と愛が一緒になると憧れが生まれる
夜はまた夢の時、想像の時でもある
人を内化し、内観の感度を高める

昼は科学の世界で、夜は哲学の世界とも言えるだろう
昼だけに生きる者はこの世界の一部しか見ていない
これは一日の中でも言えることだが、人生の中でも言えそうである

文明とは昼による夜の侵食である
夜を昼と同じように蛍光灯で明るくする
そこで失われてくるのが夜の営みであるという

フランスで驚いたことの一つに、家々から漏れる夜の光がオレンジ色だということであった
それは夜の営みを重視しているということなのではないかと思ってきた
自分の住まいもそのようにしてきた

科学者がやらなくなった活動に「ナイト・サイエンス」があるとヨーロッパの科学者が指摘した
それは昼に集めた成果について、夜いろいろな角度から語り合うという営みである
梁山泊であり、ミネルバのフクロウである
それがヨーロッパでも衰えているという
昨年呼び掛けた「サイファイ・フォーラムFPSS」の役割もこの辺りにあるのではないか
さらに広く見れば、サイファイ研究所 ISHE の活動すべてが夜の活動とも言えそうである
そんな位置付けが浮かんできた週末である




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