2019年12月28日土曜日

映画 J'accuse を観て、最近の傾向を確認する



昨日も朝から外に出て、最近の頭の中を整理する
これから読むことにしているメチニコフの『感染症における免疫』の構成を眺める
それから、先日のシネマで見付けたロマン・ポランスキー監督の J'accuse を観ることにした

言うまでもなく、ドレフュス事件を題材にした映画である
タイトルは、エミール・ゾラ L'Aurore 紙に発表した『私は弾劾する』から採られている
主役は、ドレフュスがスパイではなくエステルアジであることを突き止めたジョルジュ・ピカール
ドレフュスもピカールも弾劾されるが、最終的に名誉が回復され、ピカールは戦争大臣にまでなる
映画にはゾラも顔を出していた


これは最近の傾向なのだが、昔は感動しただろうと思われるものにも余り感じなくなっている
テレビなどのドキュメンタリーを観ても同様で、心底感心するものが少なくなっている
おそらく、史実や現実の方がもっと重いはずだという感覚があるからだろう
そして、映像はその表層をなぞっているものにしか見えなくなっているからではないだろうか

自分の中にしっかり刻み込まれるためには、自分の頭と体を動かさなければならない
本を読み、資料に当たり、そこから広がる世界を自らが構築し直すことが欠かせない
その基本を理解するようになったため、作られた映像では物足りなくなっているのではないか
この映画もそんな思いと共に淡々と観ていた













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