2018年1月24日水曜日
フランスの哲学界
今日は久しぶりに大学でわたしのホストと話をすることができた
いろいろな話題が出たが、その中の一つにフランスの哲学界の問題がある
彼はまだ40代だと思うが、若手から見たフランス哲学の現状が見えてきた
近代フランスにおける哲学教育の基礎を築いたのはヴィクトール・クーザンであると言われる
ソルボンヌには彼の名を冠した哲学図書館がある
そのやり方は哲学の歴史を大切にし、過去の思想を理解することに力が注がれる
その流れは現在の大学にも及んでいて、過去を見るのは重要だがそこに留まっている
そういう伝統を引き継ぐ人が大学の哲学科に残ることになっている
権威主義的になりがちなやり方である
それは哲学の幅を自ら狭めていることになるのではないか
現在の問題に向き合っていないのではないかというのである
今やあらゆる分野で哲学的思考が必要とされている
それなしには、まともな生を営むことは難しい
そのことに気付けば、哲学者が至る所で求められるはずである
大学では哲学科に限らずということであり、社会においても然りである
しかし、過去や海外の哲学の紹介に終始している限り、その役割は担えないだろう
哲学という枠の中で何やらやっているだけに終わるだろう
哲学は本来専門に囚われない開かれた思考をするものである
わたしはそう理解している
しかし、フランスでもそうはなっていないようである
日本の状況はよく分からないが、あまり変わらないのではないかと想像している
歴史を学ぶことは重要である
しかし、それを「いま」にどう生かすのかが問われている
月並みだが、結局はそこに行き着くことになる
そう言うことは簡単だが、それができるのかどうかが問われる
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