今日も日美には気付かず、始まってしばらくして行き当たり、いくつかの発見をした
染色作家柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)
1922年生まれなので御年96歳になるのだろうか
妻を亡くして16年、一人暮らしだという
体は弱っているように見えたが、精神は若さを保っているのが分かった
その中で、最近書いたエッセイと共通することが語られていることに気付いた
自分の中で自分と問答する
ナイフとか器と対話する
それが楽しい自分を取り巻くものとの対話
それがうまくできるのかどうかが理解に至るかどうかを決めている
そのことを実践されている様子が窺えた
また、形についても興味深いことを語っていた
形とは本質である
それは突き詰めれば、いのちになる対象に出会った時に感じたものを表現するが、それは対象との対話であるという
形とは本質であるとは、まさにプラトンになるのだろうか
その意味ではわたしとの共通点も見えてくる
教え子の方も重要なことを語っていた
教えを受けている時は、神経質な先生だったという
しかし、年齢を重ねる毎にどんどんと自由になっていったと見ている
教師時代からは想像もできない変容のようである
ご自身も還暦までは窮屈な気分で過ごしていたと言っている
行き詰まりを感じ旅に出たサンタフェで、おもちゃに出会った
それは、明るく生活を楽しんでいる人の作品であることを想像させるものであった
その時、この人生では何をやってもいいんだということに気付き、以来自由になって行った
自分のやっていることを心底楽しんでいる様子が伝わってきた
それが長生きと活力の維持に関係しているのだろうか
そんなことを考えながら視線をずらすと、遠くの棚の上のフクロウとピッタリ目が合った
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