2020年5月29日金曜日

フランスにおけるCOVID-19関連最新情報(2020.5.28)




昨日、フィリップ首相他関係閣僚が6月2日以降の措置緩和について発表した内容が大使館から届いた
これまで抱いていた暗い予想を少しだけ和らげる内容になっている
外国人の入国や入国後の隔離についても今後緩和される可能性が見えて来た
また、国内での移動100km制限も廃止されたので元に戻りつつある
そして、フランス文化とも言えるカフェが開くようなので気分が晴れるようだ
その概要は以下の通り

---------------------------------

【ポイント】
 6月2日以降、規制緩和の第2フェーズに入る
 特別な注意が必要なオレンジゾーンに分類したイル・ド・フランス地域圏、ギュイアンヌ、マイヨット以外はグリーンゾーンに
 6月2日以降、全土で小中学校を再開
 高校もグリーンゾーンを中心に部分的に再開
 カフェ、レストラン、バー等は、6月2日から営業再開可能(但し、オレンジゾーンではテラスのみの営業可)
 公園は今週末から再開し、ビーチ、博物館、歴史的建造物等は6月2日以降再開
 6月2日以降、自宅から100km以内の制限を廃止

【詳細】
1.フィリップ首相
(全般に関する説明)
● 引き続き慎重であるべきだが、公衆衛生の観点で状況は良好
6月2日から規制緩和の第2フェーズに入る
● ウイルスは程度は異なるが引き続き全土で流行している
 感染拡大速度は抑制できており、当初の目標よりも良い状況にある
● しかし警戒は維持すべきで、病院の受入能力は引き続き圧迫されている
● イル・ド・フランス地域圏、海外領土のギアナ及びマイヨットは特別な注意が必要なオレンジゾーン
6月21日までの第2フェーズでは、グリーンゾーンよりも慎重な対応とする
● テレワークは可能な限り継続、予防措置の徹底、マスク着用を推奨、密室での無秩序な集会は避けるべき

2.ヴェラン保健大臣
(保健衛生状況)
● 今回のゾーン判定の根拠とした4つの指標は次の通り(今後の指標にもなる)
 指標1:発生率 10万人当たりの週ごとの感染者数(現在は6.14)
 指標2:陽性率 PCR検査における陽性率(現在は1.9%)
 指標3:R0(基本再生産数) 各感染者が他に感染させる人数(現在は0.77)
 指標4:COVID-19患者の重篤患者向け病床占有率

● 今回、オレンジゾーンに指定された地域は、2つ以上の指標で警戒値を上回っている
 イル・ド・フランス地域圏では、発生率の高い県があり、重篤患者数が多い
 マイヨットは引き続きウイルスが活発に流行し、医療が圧迫されている
 ギアナではR0が1を超えており、感染が拡大している
● 他の県はグリーンゾーンだが、ウイルスがいなくなったわけではない

(検査)
● 全ての症状を有する者と高リスク接触者に対して検査を実施可能な状態
● 80%以上のケースで36時間以下で結果が判明する
● 感染者数及びその濃厚接触者数は減少している
● 症状があれば迷わず病院に行き、マスクや検査の処方を受けてほしい
● 血液検査はウイルスの抗体を測るもの
血液検査で陽性であっても、他者の感染を防止するため、社会的距離の確保等、予防行動は変化させてはならない

3.フィリップ首相
(アプリについて)
● 補完的なツールとしてStopCovidアプリケーションを開発
個人情報、プライバシーを保護する仕組み
GPSは使用せず、データは匿名化され、保存期間は限定されている
国はデータにアクセスできない
6月2日から任意・無料でダウンロード可能
患者と1m以内で15分以上接触した可能性がある場合に通知される

4.ブランケール教育大臣
● 小学校については、グリーンゾーンを中心に82.5%が既に再開
 6月2日以降、全土で全ての小学校を再開(但し、1クラスあたり15人が最大)
 並行して、課外活動(Sport Santé Culture Civismeプログラム)を用意
● 中学校については、既に95.5%が再開、全学生の28%が通学
6月2日以降、全土で全ての中学校を再開
 グリーンゾーンでは全てのクラス、オレンジゾーンでは当面1年生(6eme)及び2年生(5eme)のみ、課外活動あり
● 高校については、グリーンゾーンでは総合高校、工業高校、職業高校で一部再開
 オレンジゾーンでは、証明書が必要な学生のため職業高校を優先的に再開
● バカロレアの口頭試験は中止

5.フィリップ首相
(カ フ ェ 、 レ ス ト ラ ン、, バ ー)
カフェ、レストラン、バーは6月2日から営業再開(但し、オレンジゾーンではテラスのみの営業可)
 予防措置の実施条件は、1卓当たり10人まで、テーブル間隔は1m以上、従業員及び客の移動時のマスク着用義務
 バーの立ち飲みは禁止

(観 光 宿 泊 施 設)
● グリーンゾーンでは6月2日以降、観光宿泊施設を再開、オレンジゾーンでは6月22日以降

(移動)
● 欧州内での移動は、欧州レベルで調整の上決定される
 フランスは6月15日以降の域内国境の制限解除に賛成
 欧州からのフランス入国者には入国時の14日間の隔離は課さない
 当該国がフランスからの入国者に隔離措置を要求している場合は相互主義に基づき同様の措置を実施
欧州外との国境についても、6月15日以降を見越して欧州レベルで調整
国内移動については、自宅から100km以内の制限を廃止
 但し、最大限、各自の責任において、不必要な長距離移動は延期するのが合理的
(イル・ド・フランス地域圏における公共交通機関に関する制限(ピーク時の証明書携帯等)の緩和について:近いうちにペクレス同地域圏議会議長と協議するが、現時点で変更しない)

(社会的・文化的生活)
● 今週末から全土で公園を再開、市長はマスク着用の義務化を要求可
 6月2日以降、ビーチ、博物館、歴史的建造物等の営業を全土で再開
● グリーンゾーンでは、6月2日以降プール、ジム、レジャーパーク、劇場の営業再開
 オレンジゾーンでは6月22日以降
● 映画館は全土で6月22日以降に再開
● 野外での人数は5000人以下に制限
● 少なくとも6月21日まで、公共の場での10人以上の集会、集団スポーツは禁止
 ディスコ、スタジアム、競馬場は閉鎖

(海外領土)
● 海外領土への移動に際しては、到着時の14日間の隔離(quatorzaine)を実施
 隔離7日後に検査を行い、陰性であれば緩和する等の新たな隔離の在り方について実験を行う
● マイヨット及びギアナでは引き続き警戒すべき状況

(結語)
● 措置緩和の第3フェーズに移行する6月22日より前に、次のフェーズにおける措置を判断









0 件のコメント:

コメントを投稿