昨夜、何気なく(これが発見には重要)ブログの右コラムを見ていると、トゥールが連日30℃を越え、土曜は37℃になるというではないか
7月には結構暑くなっていたが、6月がこんなに暑かったとは
あるいは今年だけなのか、もう思い出せなくなっている
やはり昨夜、『パリ心景』を棚のど真ん中に置きたいという書店スタッフの方のツイッターが目に入った
そして今朝、とても素敵な表紙なので中央に置せていただいているとの返信があった
やはり表紙が魅力的であることは重要な要素になるのだろうか
このような本屋さんが増え、そこから中身の方に進むという流れになってくれると素晴らしいのだが、、
いずれにせよ、ありがたいお話である
さて、本日もゲーテ(1749-1832)に当たってみたい
1824年2月28日の言葉から
「優秀な人物のなかには、何事も即座ではできず、何事もおざなりにすますことができず、いつも一つ一つの対象をじっくりと深く追求せずにはいられない性質の持主がいるものだ。このような才能というものは、しばしばわれわれにじれったい気を起こさせる。すぐさま欲しいと願うものを、彼らはめったにみたしてはくれないからだね。けれども、こういう方法でこそ、最高のものがやりとげられるのだよ」
「マンネリズムはいつでも仕上げることばかり考えて、仕事そのものに喜びがすこしもないものだ。しかし、純粋の、真に偉大な才能ならば、制作することに至上の幸福を見出すはずだ。ロース(1631-1685)は、山羊や羊の髪や毛をねばり強く描いて飽きることがなく、あの際限もない精密描写を見れば、彼が仕事をしながら、世にも純粋な幸福を楽しみ、完成することなど考えてもみなかったことがわかるのだよ」
「比較的才能のとぼしい連中というのは、芸術そのものに満足しないものだ。彼らは、制作中も、作品の完成によって手に入れたいと望む利益のことばかり、いつも目の前に思い浮かべている。だが、そんな世俗的な目的や志向をもつようでは、偉大な作品など生まれるはずがないさ」
(山下肇訳)
ゲーテの指摘、自分自身が経験してきたものなので、非常によく分かる
仕事そのものに喜びを感じることなく、終わらせることしか考えない状態と、そのものの中に入り込み、時間が消える中で制作する状態の違いは、天と地の違いと言ってもよいだろう
『パリ心景』でも触れているが、後者はエネルゲイアと結び付き、ゲーテが言う「世にも純粋な幸福を楽し」むことができる
至福の時を齎してくれるのである
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