知識の哲学はエピステモロジー(認識論)と呼ばれている
フランスでは20世紀初め、英語と同様に知識の哲学とされたが、後に「科学の哲学」になった
この変化は、
レオン・ブランシュヴィック、
ガストン・バシュラール、
ジョルジュ・カンギレムの影響による
フランスだけその意味が異なるのである
フランス流エピステモロジーは科学的概念や理論の歴史的発展の研究、言わば科学の哲学的な歴史研究である
ただ、これから扱うのは、一般的な知識の問題で、科学に限定された知識ではない
エピステモロジーという言葉をごく普通に使われている意味で用いる
A: パリ行きの始発は何時に出るか知っていますか
B: はい、6時15分に出ます
どのようにAは知ることができるのか
どのような条件があれば、AはBがそれを知っていると考えることができるのか
この二つの疑問は簡単そうに見える
哲学者はそこに問題点を探してきたし、認識論研究者は今も答えを出そうとしている
今日の哲学者たちは先人の議論を取り上げてきた
時にプラトンやアリストテレスにまで遡ったり、独創的な見方を提示したり
あるいは、知識の可能性、正当性、広がりの問題を改めて再考したりして
(つづく)
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