今月は昨年に比べると非常に良いスタートを切ることができた
これまでにも触れているが、当面の行き先がはっきりしたからだと思っている
以下、何をやっていたのかを振り返ってみたい
1)「医学のあゆみ」のエッセイシリーズから一部を選んで再構成し、全体に纏まりを付ける作業を行った
中心はやはり科学と哲学になる
幸いファーストバージョンが姿を見せてくれた
現在、全体を読み直し、さらにリファインする作業中である
2)「医学のあゆみ」のシリーズの最後となる105回目のエッセイを書き終えた
今回取り上げたのは、現時点で見えてきたこれからに向けてのぼんやりとしたイメージである
そこで紹介した論理に則れば、このシリーズの間、幸福な時間を味わっていたことが見えてきた
何かが終わると、そこに動きを止めた大きな塊が残されるので観察しやすくなる
その塊の意味を理解するのはこれからになるだろう
同時に、これからに向けたプロジェの種のようなものもそこに埋もれているはずである
それを探索するのもこれからのテーマになる
3)今月もマルセル・コンシュさんを読んできた
彼が考える形而上学の枠組みが少し見えてきたように感じている
気が付けば、かなり長い間読んできたことになるので、ここで一段落としたい
これから、これまでのところを纏めておくことにしたい
4)最後に、これらの活動を支えているアトリエの存在だが、想像を遥かに超える効果を及ぼしている
フランスに行くと、体が地上から浮き上がるような感じになり、頭の中がスッキリして晴れ渡り、よく考えられるようになる
日本では、それとは違い地上に降りてくるのだが、アトリエでは「異次元の」とでも言いたくなるような集中ができている
全くの偶然でできたアトリエがこれほどの仕事をしてくれるとは、当初想像もできなかった
このような効果がどうして生まれるのか、理由は全く分からない
ただ、2つの場所で行われていることに違いがあることには気が付いた
フランスではこの身を世界に晒し、新しい方向性を模索することに明け暮れていたが、現在のアトリエで行われていることは、これまでに蓄積された記憶と対峙し、そこから何かを引き出そうとしているという違いである
これから暫くは「引き出す」ことが主要なプロジェになると思われるので、そのためには悪くない場になっているのかもしれない
いずれにせよ、今はできるだけ長くこの状態が続き、「抽出」の作業を後ろから押してくれることを願うばかりである