2022年7月1日金曜日

人生の指南書としての『免疫学者のパリ心景』
































相変わらずの酷暑

少し歩くと体の芯から熱くなるので危ない

熱中症が大変だというのがよく分かる

今日は、熱中症ではないかと自己診断して、イタリア語講座をキャンセルされた方とのランデブーとなった

大変な時にお時間を割いていただき、感謝である

次第に調子を取り戻されたとのことで安心した


我々の年代になると自分自身だけではなく、連れ合いや周りの人が病に侵されるので大変だというお話

現在だけでなく、将来を考えるだけで気が滅入るということだろうか

話を聞きながら、わたしはある悟りに達しているのではないかと自己診断していた

これは『パリ心景』にもあるテーマになるが、次のようなことである


我々は死すべき運命にある生物である

あっという間に地球上から影も形もなくなる

そのことを明確に、厳粛に、理解できるかどうかがカギになる

それができると生き方は変わらざるを得ない

そこで重要な役割を果たすのが哲学である

これこそが哲学の根源的な役割である

科学ではどうしようもないのである


ほとんどの人間は何らかの病気で亡くなる

それは決まっているのだから、病気になる前にやるべきことをやっておくことだろう

病気になってからでは遅いのである

生きるということは、それまでに何をどのようにやるのかを考えることではないのか

何ものにも囚われることなく

そんな考えが浮かんでいた


さらに、生物のこの有限性から離れる道があるという考えも根強い

肉体が滅びることは論を俟たないが、魂の永遠についての議論である

パリ心景』で取り上げているのは、プラトン(427 BC-347 BC)やトルストイ(1828-1910)の考えなどで、いずれもわたしにとって興味深い議論を展開している

こうしてみると、この本は人生の指南書としても読めるということになる

タイトルの背後に思わぬ世界が広がっている










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