今日は銀行に用事があり、街に出た
北の町とは言え、歩いていると結構暑い
先日の東京でもそうだったが、本当にぐったり、げんなりする
時の経過は如何ともし難い
街を歩いていると、若き日の心景が蘇ってくる
なぜあれほど根拠のない楽観に身を任せていることができたのか
未だに分からない
冷静に振り返ると、今まで生き延びてきたことが奇跡にしか見えない
そして、その楽観がこの歳まで続いているというのだから、驚きを通り越して呆れてしまう
さて、銀行では嬉しい言葉を聞くことができた
担当の若い行員さんが『パリ心景』を注文、すでに読了されたというのだ
感想を聞いてみたところ、非常に読みやすく、普段触れることのない世界が開けたように感じたとのこと
もともと哲学や科学には興味があったようで、免疫に関する本にも食指が延びそうな感じであった
これまでの大雑把な印象だが、科学に打ち込み、それ以外に注意が向かわないような方は、この本がなかなか入ってこないという感想を持たれるようだ
語彙や文型の影響かもしれないし、そもそも思考が全く違っているという印象なのだろうか
文系の人、あるいは文化に開かれている科学者の場合には、そんなことはないようである
これからの問題は、この本が人の目に触れるかどうかに掛かっているような気がしてきた
触れる機会があれば、何かが広がる可能性も出てくるだろう
時間があったので、紀伊國屋と丸善・ジュンク堂を巡ってみた
いずれにも『パリ心景』はしっかりと並んでいた
やはりいずれにも、懐かしいクリルスキーさんの『免疫の科学論』(みすず書房、2018)が陳列されていた
しかし、これらは膨大な書籍の海の一滴にしか過ぎないのである
それが掬い取られることは、ほとんど奇跡に近い
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