信頼性主義(4)
しかし、我々は信頼のおける目利きであり、抜け目ない天才の騙しの犠牲者にもなり得ることはないのか
T が今歯を磨いていると想像し、実際にそれは彼がしていることだが、それを信じる理由が何もない場合
わたしは信頼のおける目利きなのだろうか
知識を獲得する信頼性ある過程でないことを見つけるにはどうしたらよいのか
例えば、わたしがある朝、A が電車を降りるのを見たとしよう
わたしの信念が形成される過程はどれだろうか
(1)知覚、(2)目による知覚、(3)朝の目による知覚、(4)駅での朝の目による知覚、そしてこんなのもありだろう。(5)A が帽子を被っている時の駅での朝の目による知覚(1)から(5)の中で、わたしの信念を正当化する適切な過程はどれだろうか
それが厳密で狭義のものであれば、この過程の信頼性は完璧になるだろう
しかし、(1)のように一般的なものであれば、同じ過程から生まれた二つの信念の一方しか正当化されないこともある
この違いはどう説明されるのだろうか
このような反論の議論が生まれるところが、信頼性主義を生きたオプションにしているのである
なぜなら、それに答える可能性がおそらくあるからである
例えば、先に挙げた信頼性主義のゴールドマン流の定義の(2)がある
S の信念が形成された過程の他に、それに従ったとしても S が p を信じることにはならないような信頼性ある、あるいは条件付きで信頼性ある過程がない場合これが上のような反論に答えることを可能にすることはないのだろうか
読者はここで、それを考え、いろいろな例を見つけたり想像したりするのがよいだろう
エピステモロジーとはこのように気晴らしになる楽しいことなのである
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アメリカ大統領民主党予備選
head-to-head の討論会を明日に控え、気になるニュースを目にした
バイデンの認知能力低下を取り上げるものである
サンダースは78歳であることは知っていたが、バイデンも77歳である
この問題は前から燻ぶっていたようだが、大々的には取り上げられて来なかったようだ
前半の戦いでは殆ど死んでいたので、注目する人が少なかったからではないかと思われる
ただ、ここに来て最有力候補となり、選挙戦での言い間違いが無視できなくなったということだろう
例えば、自分は上院議員に立候補していると言ったり、演説中に文章を作り終えることができない
あるいは、いつ大統領になるのか、今どの町に来ているのかも答えられないこともあるという
この世界のどこに自分がいるのか分からなくなっているというのだ
民主党の中枢はバイデンをできるだけ表に出さないようにしようとしているという
しかし、この状態で民主党の候補になったとしてもトランプとの討論会を乗り切ることができるのか
もちろん、バイデン個人に対する批判ではない
たとえ彼が大統領になったとしても職責を全うできるのかという問題だという論調である
サンダースはこの点への言及を避けている
いずれにせよ、明日の討論会がどのように展開するのか、注目したい
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