2020年3月17日火曜日

フランスのCOVID-19 に対する最新の対策




改めて、在パリ大使館から連絡が入った
対策は詳細に及び、フランス政府が事態をかなり深刻に捉えている様子が伺われる
昨日のトゥールは人通りが少なく、予想通り、店・カフェ・レストランなどは閉まっていた
ただ、ブランジュリーやタバ・プレスは開いているところがあった
以下に、若干言葉を変えて転載したい


1.マクロン大統領テレビ演説の概要

(1)17日正午から少なくとも15日間、仏国内(本土及び海外領土)において、外出を大きく制限。野外における集会、友人や親族との会合は禁止。1メートルの距離を守り接触を避けた形での買い物、通院、テレワークが困難な場合の通勤、若干の運動といった必要な外出のみを許容。規則に反した者は罰則を受ける。

(2)EU共通の決定により、17日正午から、EU及びシェンゲン圏への入境を閉鎖。EU域外の国とEU域内の国の間の移動を30日間停止。現在EU圏外にいるフランス人の帰国は可能。

(3)市町村議会選第2回投票の延期を決定。

(4)コロナウイルス対策に集中するため、年金改革を含む現在進行中の改革を一時中断する。18日の閣議で、政府が緊急事態に対処し、必要な場合には危機管理の分野に厳格に限った上で、政令により法律を制定するための法案を提案、19日に議会で審議。

(5)最も被害を受けている地域への支援を実施。患者の集中や病院の飽和に直面しているグラン・テスト圏を支援。近日中にアルザス地方に軍の医療施設を展開することを決定。

(6)経済面に関しては、税金及び社会保険料支払いの延期、銀行の貸し付けの返済期限の繰り延べ、国による3000億ユーロを上限とした保証に言及。危機に瀕する小企業に関しては、税金、社会保険料、水道・電気・ガス代金、賃料支払いも延期。また,部分的失業の拡大、起業家、手工業者、商人のための国による連帯基金の設立にも言及。

2.カスタネール内務大臣が発表した各措置の詳細

(1)移動を最小限にする措置

a)17日12時から15日間(延長可能性あり)、厳格な移動制限措置を採る。基本的には自宅待機で、イタリアやスペインに倣った封じ込め措置である。

b)以下の事項については例外と見做され、事前に証明書を取得しておくことで移動が許可される。
・テレワークが不可能な場合の自宅から職場への移動(併せて職場を証明する書類が必要)
・許可された近場の商店での必需品の買い物
・医療関係業務のための移動
・子供の保育又は脆弱な人の支援のための移動
・運動(個人で行い、自宅の周囲で人の集まりを伴わないものに限る)

c)10万人の警察と国家憲兵隊が動員され、フランス全土に検問(拠点式、移動式)が設置される。歩行者も含め、移動に際しては逐一、移動の理由を記載した自筆の証明書(document attestant sur l'honneur le motif de son déplacement)の携帯が義務となる。今晩(17日)中に政府のサイトでダウンロードが可能になる証明書のフォーマットには、移動の性質、行き先、理由を記載する。併せて、職場を証明する文書(carte professionnel, certificate de leur employeur)の提示が求められる。

d)違反した場合の罰金は現状では38ユーロであるが、近く最大135ユーロにまで上げる予定。

(2)国境関連

a)EU圏への入域
・シェンゲン協定加盟国、EU加盟国と英国の市民のみが入域できることとなる。EU非加盟国民の入域は、滞在許可証を保持している場合や、第三国の保健関係者などのいくつかの例外を除き、認められない。
・他方、商品の入域と出域は継続される。
・EUに入域する絶対的な理由のない第三国の国民の入域は、入域禁止の対象となる。

b)EU内部における国境
・国境の「完全な閉鎖」は行われないが、移動は必要最小限に制限される。
・越境労働者は、居住証明書や雇用証明書の提示によって日常的に越境することが可能。
・商品の移動の制限は論外である。医療物品や食料等は影響を受けない。
・これらの措置は均衡がとれたものになり、隣国と適切に調整され、欧州委員会に通知される。







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