「『自然主義』の不安定性」(2)
「自然主義者」自身によって最も還元主義的説明に抵抗するので、彼らから見れば問題があると見做されてきた言説の領域は、直接の言及、意味、信念、欲求のような「志向性のある」言説である
ただ、数学も同様に、しばしば問題と見做されている
なぜなら、よく言われるように、「我々は数学的実体と因果関係をもって相互作用できないから」
すでに19世紀にはブレンターノが自然主義的で物理主義的な心の説明を論駁するために、志向性の還元不可能性を取り上げていた
クワインは志向性が還元不能であるという点でブレンターノに喜んで同意するが、それは真の現象ではないと結論した
「ブレンターノの考えは、志向に関わる表現が不可欠であることと志向の自律的な科学の重要性を示すものとして、あるいは思考に関わる表現の根拠のなさと志向の科学の空虚さを示すものとして受け入れることができるかもしれない」
わたしの立場は、ブレンターノとは異なり、後者になる
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