「哲学の機能に対する解としての論理実証主義は失敗であった」
カルナップは1928年の名著『世界の論理的構築』ではまだ言っていなかったが、1934年には次のようなことを言い出した
形而上学や(形而上学的)認識論に属するすべての言説は、証明できないので非科学的である。ウィーン学団ではそのような言説を「ナンセンス」と言っている。
ここに論理実証主義の本質がある
それは、以下の2つの原理から成っている
1)我々の言語において意味のある言説は、(科学の方法により)検証、証明できるものであり、それ以外は議論できる内容を欠いた「ナンセンス」である
2)形而上学、倫理学、認識論に分けられる伝統的な哲学のすべての領域は、「ナンセンス」から成っているので放棄しなければならない
もしそうだとすると、哲学に何が残っているのか
論理実証主義者は大学の哲学科でどのような活動をするのか
カルナップは1935年の『論理的構文論』において、それまで哲学と呼ばれていたものをやるのではなく、「科学の論理」を研究することであると答えている
しかし、彼は哲学論争においては重要な貢献をしたが、今日、それらは何一つ「科学の論理」の研究としては認められていない
彼らが願ったように、哲学を科学の中に包み込むことに成功しなかったのである
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