フランシスコ・スアレスにおける形而上学の概念と近代形而上学の基本的特徴(つづき)
誤解を避け、今後の議論に備えるために、近代形而上学の基本的な性格について簡単に触れておきたい
古代、中世について行ったように、近代哲学を性格付けしようとする時、形而上学の概念が固定されてはいるが何か新しいことが起こっているという事実に直面する
近代形而上学の基本的な特徴は何なのか
伝統的な問題の全体が、「形而上学的自然科学」によって代表される新しい科学の下に来るという事実によって近代形而上学は決定される
もし形而上学が第一原因について、最も一般的で最も重要性の高い存在の意味について、つまり最も重要性が高く究極で至高のものについて問うことだとすれば、このような知は問われたものに相応しいものでなければならない
それは、その知が絶対的に確かでなければならないことを意味している
知を数学的に考えることを導きの糸として、伝統的形而上学の全問題は厳密に数学的に行うことが前提となる
形而上学を絶対的な科学のレベルに格上げすることになる
絶対的な確かさの問題は、近代哲学の基本的な問題である
これは近代哲学がデカルト、さらにフィヒテにおいて始まったところに明確に見ることができる
究極の確かさ、絶対的な確かさは、形而上学の中でどのような位置を占めるのか
デカルト以来の近代は、神の存在あるいは神の証明からではなく、意識やわたしから始める
わたしや意識は、形而上学の最も安全で不問に付される基盤に置かれる
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