2022年3月21日月曜日

藤沢和雄という調教師
























最近、アトリエに通うのが日課になっているが、毎朝コンビニその他でコーヒーを買ってから出かける

それを持って歩いている時、その昔マンハッタンの癌病院で働いている時のことが思い出された

当時も毎朝のように院内の廊下に出ているスタンドでコーヒーとデーニッシュを買って研究室に向かうのが日課だった

その時の姿と重なったのである

微かな充足感を運んでくれる時間となった



ところで先日、日本競馬会をこの春に退職することになった調教師藤沢和雄さんの特集が流れていた

鞭を使って馬を厳しくトレーニングするのではなく、馬の意志?に任せる馬なりのトレーニングを始めたらしい

当時は顧みられなかったが、実績が出るようになり受け入れられるようになったようだ

何かを成し遂げた人の言葉には哲学が宿っている

その番組では次の言葉が印象に残った

自分にも当て嵌まると思ったからだろう

一つはトレーニングに関して、毎日少しずつ貯金するようにしなければ効果は出ない

お金が貯まった時だけ貯金しても駄目

それから、今勝てばよいというのではなく、その馬の一生のことを考えなければならないという哲学

以前に、その時の勝ちを優先して無理をさせ、その馬の競技人生を台無しにした経験があったからだという

そこから「一勝より一生」というフォルミュールが生まれ、トレーニングセンターにその碑が建っている

若き日に留学したイギリスで基本となる考え方を学んだようだ

もう一つだけ

それは「馬は我々の心を知っているが、我々はなかなか馬の心が分からない」というもの

この共感に溢れる言葉は何を意味しているのだろうか

考えさせられる







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