そこで我々は、1世紀前に生物学がそうであったように、物理学に導かれる
物理学の主要な概念は過去50年で大きく変わったが、それを記述することは進化生物学の場合よりもずっと難しい
従って、わたしが重大な間違いを犯すかもしれない
しかし、わたしが何かを言うという責任を回避することはできない
なぜなら、物理学の新しい概念が自然の哲学的見方と精神との関係にとって最も重要な含意があるように見えるからである
(1)古い物質理論
まず、このような変化が起こる前に自然界はどのように捉えられていたのかを述べなければならない
それは、空間を動いている粒子に分割されるものと捉えられていた
物理学が考える粒子は、原子的すなわち分割不能で破壊不能なものだが、それは幾何学的に分割不能なのではなく、ある大きさと形を持っていた
しかし、幾何学の残渣がなければ定義できなかった
なぜなら、それが物理学的性質、特に重要なのが不可侵性だったからである
この不可侵性のため、それぞれの粒子は同じ空間を占めることができなかったのである
粒子はどの方向にも動くことができるので、2つの粒子が衝突して方向を変えることもあり得る
それぞれの粒子は慣性を持っているので、一定の速度で直線状を動くか、止まっているかである
これが、古代ギリシアの原子論者から17世紀に受け継がれ、その後2世紀に亘り物理的世界の基本的な真理として科学者に受容されていた物質の原子論である
ここまでは十分に理解可能なように見えるが、少し詳しく検討すると重大な困難に出会う
例えば、物体とそれが占める空間との関係は? あるいは、一つの物体からもう一つの物体への衝撃によって、どのように運動が伝えられるのか? あるいはまた、なぜ物体は止まっているのではなく動かなければならないのか? などなど
しかし、これらの問題を無視することにより、想像可能な物質界の図が我々に与えられる
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