2021年12月21日火曜日

コンシュ「哲学的自然主義」(26)

























しかし、形而上学的な射程を持たない場合、物質という概念は狭い範囲の概念として有効である可能性がある。

ミシェル・セールは言う。

「物質は科学がない限りにおいて、良い概念である」

なぜなら、科学は自然の非物質性の深さを見出すからである。

非物質主義やピタゴラス主義に陥るのを望まないならば、科学を横に置いておき、常識に留まることにしよう。

自然と同一視するのが適切ではない物質の概念は、現象学的概念としての価値を保っている。

いつ地上に生命が現れたのかと自問する。

生命は火星に存在したのか。

おそらく。

しかし今は生命の形は存在せず、固体、液体、あるいは気体の物質だけが存在している。

取り巻く世界において、我々は生きているものと生きていないものを識別する。

砂糖は生きていないが、砂糖が引き付けるアリは生きている。

屋根の瓦は生きていないが、瓦の苔は生きている

生命は地上の至るところに存在するが、今日見るような星は物質でしかない。

従って、この概念は記載する際に価値がある。







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