今年を振り返る時期になった
早速、始めたい
今年も昨年同様、Covid-19のことを考えずに行動することはできない年となった
サイファイ研としてやっていたカフェやフォーラムは2年連続で中止になった
これらの会は対面を目指しているので、致し方ない判断だったと思っている
来年こそ再開できればと願っているが、どうなるのか予想できない
それから、Covid-19はわたしの実生活にも具体的な影響を及ぼすことになった
14年(実質13年)に及ぶフランス生活に終止符を打たなければならなくなったからである
5月に引っ越しをして8月に荷物が届き、その整理が終わったのが11月であった
この影響がどのように出るのか全く予想できなかったが、今月に入り、かなり良い影響として現れていることが見えてきた
フランスからの荷物は「アトリエ」と名付けた場所に入れることにした
そこにはフランスからのものしかないので、そこに入るとフランスにおけるわたしの精神の中に入るような感覚が生まれる
時間が消え、これまでの日常では得ることができなかった妙な落ち着きと精神の集中が可能になる
時間が消えているので「魔法の時間」とは言えないのだが、"C'est magique !" とでも言いたくなるような経験をしている
それは自分でも想像していなかった驚くべきことで、今年の特筆すべき出来事と言えるだろう
結果的にだが、Covid-19の良い影響として捉えている
第二に、これまで長きに亘って関わってきた免疫についての考えの全体像が見えてきたことが挙げられる
最終的な検討はまだ残っているが、一つの大きな塊ができたので、これからそれを見直すことにより新しいものが見えてくる可能性がある
このような試みは来年以降のプロジェのようなものになるだろう
第三には、「医学のあゆみ」誌の連載エッセイを振り返り、一つの纏まりを作るというプロジェがあり、7-8割のところまで来ている
これまでに100回以上のエッセイを書いているので、その全体をカバーすることは不可能であるが、今回は科学と哲学に関連するものを選び、纏めることにした
このプロジェは、一度自分の考えを纏めたものについての反省になるので、認識についての認識という2次意識的試みになる
その意味では、一段上の認識に達することが期待される
第四には、いろいろなことが終わりを迎えることと関係するが、過去を見直すプロジェを始めたことがある
上に挙げた第二、第三もその流れで捉えることができるが、これはフランス生活の最初の7年でメモしたノート63冊についての反省である
この機会に「マインドファイル」と名付けた場で、それらを解きほぐすことにした
まだ始めたばかりだが、ゆっくり味わうように進めている
読み終えるまでには、書いた期間と同じ時間が必要になるかもしれない
第五に付け加えるとすれば、特に今年の後半、マルセル・コンシュさんを読んできたことが挙げられる
周りの影響を受けることなく、ゆっくり考えている様子が伝わり、参考になることがある
取り敢えず、今読んでいるところが終わるまでは続ける予定である
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