隠されていないもの(アレテイア)について語ることとしてのロゴス
隠蔽から引き離されなければならない何かとしての真理(アレテイア)
ヘラクレイトスはこう言っている
「人間がその力の内に持つ最高のものは(全体について)瞑想することであり、智慧(明晰さ)は隠されていないことを隠されていないものとして語り行うことである」
隠されているものと隠されていないもの(アレテイア)と隠されていないものを語るロゴスの関係
哲学とは、存在の広がり、ピュシスをロゴスにおいて語るために、ピュシスについて瞑想することである
ピュシスとロゴスの関係を心に留めなければならない
なぜアリストテレスが最も古いギリシアの哲学者を physiologoi と呼んだのかを理解するために
それは現代の生物学の一分野である生理学者 physiologist でもなければ、自然哲学者でもない
むしろ、全体としての「もの・こと」について問う、ピュシスについてはっきりものを言う人のことである
そこで言われることは真でなければならないが、真理とは何を言うのか
古代ギリシア人はピュシスの真理をどのように理解していたのか
そのためには、アレテイアの意味を理解しなければならない
その頭には否定を意味する「ア」が付いていて、「隠されていない」という意味である
何かが欠けているのである
真理において、隠されることから引き離されている
ギリシア人は真理を「盗まれた何か」と見ていたことになる
それは、ピュシスが自らを隠そうとすることに対抗して隠蔽から引き離さなければならない何かである
机に向かって主張を証明するようなこととは何の関係もないのである
ピュシスはロゴスとアレテイア、ソフィアのために明らかにされるという意味における真理に割り当てられている
真理はただそこにあるのではなく、盗まれた何かである
明らかにするためには、全体としての人間のアンガジュマンが求められる
ある意味で、真理は人間のダーザインの運命に根ざしている
ヘラクレイトスは言った
「明らかになってそこにある調和よりも高く、より力を持つのは、自らを明らかにしない隠された調和である」
これは、ピュシスが隠しているものが明らかになってそこにあるものではないことを教えている
これはまた、ロゴスがそれを明らかにする任務を持ってくることを意味している
古代における真理の意味を明らかにすることは、単に語源を探ったり、より適切や訳を見つけるためではない
そうではなく、古代人のピュシスと真理に対する立場を明確にすることである
真理に充てられた言葉は、そのネガティブな側面のために重要な言葉になっている
それは、古代人の真理が中立的なものではなく、人間の有限性の運命であることを示している
この真理の意味は哲学と同じくらい古く、ピュシスとともにあるのである
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