アレクサンドル・コイレの『閉じた世界から無限の宇宙へ』が届いた
フランス語の本が手元に見つからなかったので、英語にしてみた
日本語訳もいくつか出ている
早速冒頭を読んでみたが、これまでのコンシュ、ハイデッガーと深く繋がることが論じられるようだ
17世紀に科学的、哲学的、精神的な革命が起こったが、いろいろな表現で性格付けがされている
例えば、超越的な目的から内在的なものへ、すなわち別の世界、別の生からこの世界、この生への執着へ
古代から中世にかけての客観主義から近代人の主観主義へ
あるいは、テオリア(観察)からプラクシス(実践)へ、瞑想的生活から活動的な生活へ
自然について純粋に観想することから自然を支配することへ
これらは間違ってはいないが、より根源的な変化の随伴現象ではないかとコイレは考える
それは人間が世界における場所を失ったこと、より正確に言えば、人間が住み、瞑想していた世界そのものを失ったこと
そのことにより、彼らの思考の枠組み自体を変えなければならなくなったことだという
それまでは有限で閉じた世界にいて、そこでのヒエラルキーの中で考えていたが、それが不確実で無限の宇宙に取って代わられた
それは同時に、完全性、調和、意味、目的というような価値に基づく概念による思考を捨て去り、価値と事実を分け、存在から価値を奪うものに変化した
この変化について論じるようである
これは1953年にジョンズ・ホプキンズ大学で行った野口英世レクチャーの内容を基にしたものである
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