2022年2月2日水曜日

リヒャルト・ゼーモンの「ムネーメ」
































昨日は春は近いようなことを書いたが、朝夕は相変わらず冷え込んでいる

このところ忙しく、メモを読むことができなかったが、久し振りに開いてみた

まだ2008年なのだが、7月6日のメモからリヒャルト・ゼーモン(Richard Semon, 1859-1918)という科学者が顔を出した

リチャード・ドーキンスが『利己的な遺伝子』(1976)の中で提唱した「ミーム」(meme)に先立ち、類似した「ムネーメ」(mneme)という概念を考えた

ドーキンスのミームは、遺伝子(gene)に対応する脳から脳へと伝わる文化の単位として規定されている

ゼーモンの「ムネーメ」は、外界から内部に入った経験の記憶が「エングラム」として生体に刻まれ、この記憶の痕跡は次世代に伝達されるという

ラマルク的遺伝を想起させるものだが、科学的根拠が疑わしく、忘れ去れることになった

彼は第1次世界大戦直後の1918年12月27日にドイツ国旗に身を包み、拳銃で自殺している

ドイツの敗戦とその年の春に妻を失ったことで生きるエネルギーをなくしたことが原因ではないかと言われている






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